2019年のNHK大河ドラマは『いだてん』です。
“いだてん(韋駄天)”は仏法の守護神で仏舎利を盗んだものを追いかけて取り返したほど走るのが早い神とされます。
この事から足の速い人のたとえとして用いられる様になっています。
今回は第7話のあらすじを紹介します。
<いだてん あらすじ 7話>
四三にオリンピック参加を説得することができた治五郎は弥彦にも承諾させようと東京高等師範に招いて話をします。
治五郎は弥彦に、オリンピック参加の意味は競技に参加することだけでなく日本の将来を背負う若者として世界各国の人達と触れ合い先進諸国のスポーツ文化を見るための視察の機会でもあると説きました。
さらに予選会の弥彦の優勝に懐疑的な意見もあることを付けたすことで闘争心を煽ります。
「返事は急がん、よく考えてくれたまえ」
一方で、四三は郷里の長兄の実次に送った金の無心の手紙の返事が来ない事に気をもんでいました。
ストックホルムに発つまで3ケ月を切っており、四三は学校を休学して借金してオリンピックに出ることの決意を可児に話します。
弥彦は治五郎に返答はしていないものの、酒も煙草をやめたりクラウチングスタートの練習をしたりしていたが、兄の弥太郎からオリンピックに行くつもりかと疑われるほどでした。
その後、四三の元に実次からの返事が届きます。
不安な気持ちで開封した四三でしたが、そこには走る事に小言を言ったこともあるが、思い違いも貫き通せば本物になると書かれ、四三は家紋の誇りであり何としても金を工面すると温かい言葉がつづられていました。
1912年(明治45年)2月、四三は弥彦とともに東京高等師範の校長室でオリンピックのエントリーシートに署名をしたことで、正式に日本代表選手となりました。
この日、ふたりは治五郎、永井、可児、大森夫妻から今後の予定についての説明も受けます。
出発までに大森安仁子から英会話と西洋式の礼儀作法や食事のマナーのレッスンを受けることとなり、コックも給仕もいる弥彦の実家である三島家で行うこととなります。
弥彦の家を訪ねた四三は広大な敷地に建つ三島家の豪邸に驚きます。
緊張してトイレに向かうと日露戦争の悲劇の将軍乃木希典大将を見かけます。
三島家は政財界の要人たちが集うサロンになっているなど驚くことばかりでした。
西洋式の食事のマナーは三島家のシェフの料理で行われましたが、四三は安仁子に注意ばかりされるのでほとんど食事が喉を通りませんでした。
意気消沈で帰路についた四三を三島家の女中のシマが包みを持って追いかけてきました。
それは弥彦の四三への気遣いでシマに命じて弁当を作らせたのでした。
シマは包みを手渡しながらマラソンで走っているときの気持ちなどを四三に尋ねます。
四三は自分でもよくわかっていないと応えてふたたび帰路につきます。
そのころ熊本では四三に何とかすると伝えた実次が金策に苦悩していました。
亡き父が大切にしていた魔よけの刀を持って春野医師を訪ね買取を懇願します。
その話を聞いていたスヤが嫁ぎ先の池部家に相談することを提案します。
池部家は玉名の庄屋で資産家として知られている名家です。
スヤは気後れしている実次を連れて池部家を訪れます。
安仁子の厳しいレッスンと金策の目途が立たない事で焦燥した四三は、美川の勧めもあり治五郎に渡航費用を出してくれと話をするために校長室をたずねる。
しかし、四三はドアの前で部屋のなかで治五郎が可児としている10万円のもなる借金の話を聞いてしまい何も言えなくなってしまうのでした。
治五郎から用件を聞かれた四三はオリンピックへいく実感が湧かないとしか言えません。
そんな四三を治五郎は浅草に連れ出します。
歩きながら治五郎は勝海舟から譲ってもらったと云う”勝”の文字が刺繍された背広を四三に見せます。
この背広はここ一番の勝負に着てきたもので、フランス大使館でオリンピック出場を決めた時も着たと説明される。
治五郎はその背広を質屋に持ち込んでつくった金を四三に渡し、旅行用の服を仕立てるように告げるのでした。
「私個人からの花むけだ」
四三はその足で日本橋の呉服店で背広やコートを仕立てますが、治五郎に渡航費のことを言えないままとなってしまいました。
2週間後に出来上がった一式の服を着た四三を弥彦が自宅の庭で写真を撮ってくれます。
自室で現像しながら、弥彦は家族にオリンピック出場を祝福されている四三が羨ましいと期待されていない自分との違いを嘆きます。
四三と弥彦に自分が同行したい思っていて、そうなる事を期待していた可児は、治五郎から大森夫妻を同行させると云うことを伝えられ落胆してしまいます。
いまだに金策の目途が立たたなくて、いよいよ追い詰められた四三は予選会の優秀カップを金に変えようと決断し、カップを持って寄宿舎を出たところで大きな風呂敷包みをもった実次に出くわします。
実次は笑顔で四三に言います。
「金千八百円、持ってきたばい‼」
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