NHK連続テレビ小説101作目は、信楽を舞台にした女性陶芸家川原喜美子の半生を描いたドラマ『スカーレット』です。
このドラマ令和元年9月30日(月)から放送開始されました。
今回は11月15日(金)と16日(土)に放送予定の第7週41話42話について紹介します。
<スカーレット第7週41話42話のあらすじ>
喜美子に良い婿を迎えたいと躍起になって探した相手に、まさかの大どんでん返しをくらった常治は、不貞腐れてさっさと寝てしまいました。
喜美子はマツとふたりで常治がひっくり返したちゃぶ台で散らかった部屋を黙々と片付けています。
その時、何故か頭の中に深野のことが浮かんできて、思わず一人で笑ってしまったのです。
喜美子の様子を見ていたマツが怪訝そうな顔をしながら尋ねます。
「喜美子!大丈夫?どうかしたの?」
マツに訊かれた喜美子は傍にいた妹たちにも自分が思い出し笑いした深野の話を聞かせたのです。
『丸熊陶業』で深野は自分が仕事をする姿を誰にも見せませんでした。
それを聞いた喜美子は深野が仕事する様子をどうしても見たくなります。
そして、喜美子はある日こっそりと深野の深野を覗いてしまったのです。
すると、喜美子の目に深野が絵を描きながらへらへらと笑っている姿が映ります。
その時、深野はのぞき見している喜美子に気付いてしまったのです。
覗かれた深野でしたが、喜美子を怒る事もなく部屋に招き入れてくれたのでした。
それから深野は自分の過去について喜美子に話してくれたのです。
秀男が自慢してたように深野は、かつて日本画の大家として何回も風景画で受賞していました。
幼少のころより絵を描くことが好きだった深野は、両親に褒められながらいつも笑顔で絵を描いていたのだと自分の過去を振り返ります。
しかし、そんな深野を戦争が変えてしまったのでした。
従軍画家として戦地に赴いた深野は、悲惨な状況の兵士を勇ましく戦う姿に描くことを強要されたのです。
そんな楽しくもない絵を描かされているうちに深野は、絵が描けなくなってしまいました。
戦争が終っても絵が描けずにいた深野は、ある時に絵付け火鉢に出合います。
「暖まるための火鉢に絵なんか必要ないのに、、、でも何故か描いてある、、、これは究極の贅沢かもしれない、、、戦争が終わったと云うことなんだ、、、また笑いながら絵を描けたらどんなに幸せなことだろう、、、」
深野が人目につかないように笑いながら絵を描いている理由にはそんな過去が隠されていたのでした。
その時に喜美子の心に絵付けを習うのは深野しかいないと思ったのです。
喜美子がマツや妹たちに深野のことを話しているのを、隣の部屋では常治が聞き耳を立てていたのでした。
翌日、常治は大野雑貨店の忠信と飲み屋『あかまつ』で飲みに出かけました。
『あかまつ』では、先客の絵付師の深野がひとりで飲んでいました。
常治は面識がありませんでしたが、顔見知りの大野は深野に挨拶をします。
「丸熊さんのところの絵付師の先生や!」
と常治に深野を紹介する忠信。
三人はカウンターの席にならんで座って話し始めます。
それから、常治は自分が喜美子の親である事を伏せたまま、深野に絵付けのことについてあれこれ訊きはじめたのです。
深野は常治に絵付けの厳しい世界について説明しはじめます。
そして話題が弟子の話へと及んでいきます。
「今までにも何人もが弟子入りしてきたが、ほとんどが厳しい修行に耐えられずに途中で辞めていってしまった!」
と云う言葉の後に喜美子のことを話しはじめた深野。
「そう言えば、最近も女の子がやってきたんだが、その子も厳しい修行に耐えられずにすぐに音を上げるだろうね!?」
常治は深野が時分の娘を馬鹿にされて思わず腹をたてます。
「娘はそんな根性無しじゃない!」
そんな常治の様子から、喜美子が恒治の娘である事を深野は知って笑みを浮かべたのでした。
腹の虫がおさまらない常治は、翌朝に喜美子を呼んで自分の前に坐らせます。
「丸熊陶業じゃないと駄目だ!絵付師を目指すんだったら中途半端な遊び心じゃ駄目だ!」
こうして、常治の意地が幸いして、喜美子は深野の弟子になることができたのでした。
望み通り深野の弟子になることができた喜美子は、深野から9人目の弟子いうことで”キュウちゃん”と呼ばれるようになります。
しかも、喜美子は食堂の仕事を続けながらの修行することができる様になったのです。
喜美子の毎日は、朝6時には出勤して絵付け係りの部屋を掃除することから始まります。
それから、筆を使って新聞紙に真っ直ぐに線を引く練習をひたすら続けたのでした。
喜美子の線引きは、食堂の仕事の休憩時間も仕事の後も、黙々と真っ直ぐな線が引ける様になるまで何万回も繰り返したのでした。
<第7週41話42話の感想>
深野が人目を避けて仕事をする理由には意外な過去が隠されていましたね!?
好きな絵は楽しく描きたいと云う深野の想いと何も機能には関わらない無駄な火鉢の絵付けが結び付いたのは偶然だったのでしょうか?
常治の意地っ張りは相変わらずですが、今回ばかりは喜美子にとって嬉しいことでした。
もしかしたら、深野は常治のそんな性格を見透して仕掛けたのかも知れませんね。
さあ、いよいよ喜美子の修行が始まりました。
はたして、喜美子は絵付師になれるのでしょうか?
スポンサード