ベストセラー作家である池井戸潤さんの超人気作品である『半沢直樹』シリーズの中の『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』がドラマ化されます。7年ぶりにTVに戻ってきた『半沢直樹』は2020年7月19日(日)からの放送開始です。
今回は東京中央銀行内の不正を暴くと云う企業貢献をした半沢直樹に対して、頭取の中野渡謙が下した東京セントラルへの出向辞令の本当の理由と頭取の真意について紹介します。
放送中の半沢直樹2で顔色変えない中野渡頭取は黒幕ではないかとのうわさも立っているので、前作の頭取の意向を知っておくことで今回の半沢直樹続編をもっと楽しめると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください⇓⇓
目次
<半沢直樹が暴いた行内不正とは?>
半沢直樹は中野渡頭取より伊勢島ホテルの再建担当に任命されます。
同ホテルには最近になって東京中央銀行より200億の融資がなされたばかりであったのに、株の運用の失敗で新たに120億円もの損失を出していたことが明らかになったのでした。
しかも、二週間後には黒沢検査官率いる金融庁検査を控えていて、伊勢島ホテル側の再建計画が金融庁に認められなければ、銀行として1,000億円以上という莫大な引当金を積まされる事態に陥るため緊急を要していました。
東京中央銀行の取締役会では200億円を引き上げると伊勢島ホテルの経営破綻するため、引き上げをせずに銀行側の経営再建させることで金融庁検査を乗り切ることが決議されました。
しかし、ホテル内には陰謀が渦巻いていて再建に奔走する湯浅社長の陰で女性専務の羽根夏子が株運用の失敗を銀行に告発した経理課長を解雇し、湯浅社長を失脚させて自らがその椅子に座ろうと企んでいました。
しかもその陰謀には東京中銀行の大和田常務が糸を引いていたのでした。
そして半沢直樹は『私は担当として、どんなことをしてでも伊勢島ホテルを守ります!』と大和田常務の前で宣言します。
遂には、取締役会で大和田常務の不正を暴いて土下座させた半沢直樹でしたが、中野渡頭取が下した処分は想定外のものでした。
大和田常務は懲戒免職でも仕方ないのに役付が外れた取締役として行内に残し、不正を暴いた側の半沢に無期限の出向を命じたのでした。
<中野頭取の本当の意向とは?黒幕なのか?
誰が見ても納得ができない不正処分ですがそこには明らかにされていない中野頭取の3つの想いが隠されていたのです。
[中野頭取の本当の意向その1]
東京中央銀行は2002年に東京第一銀行と産業中央銀行が合併してできた銀行であり、10年以上が経過していても未だに社内で旧東京第一と旧産業中央の派閥争いが続いていました。
中野頭取や半沢は旧産業中央派であるのに対し大和田常務は旧東京第一派のトップであったため、厳罰を科して派閥争いの火に油を注ぐより温情処分で残しておくことでの抑制を狙ったのです。
大和田常務の不正と行内の派閥争いを別にすることで融和が進むように仕向けたのでした。
[中野頭取の本当の意向その2]
大和田常務を厳罰に処して懲戒免職や出向処分にすると東京中央銀行に対する世間から様々な詮索を受けてしまい銀行としての信用を損ねてしまう恐れがありました。
また、一方では半沢直樹は金融庁検査の黒崎検査官から目を付けられて注意を受けており、本人を出向させて処分したとアピールするためでした。
それにより金融庁検査を必要以上に荒立てないようにしたかったのです。
[中野頭取の本当の意向その3]
親会社からの出向の多くは左遷的要素が高いのが通常ですが、半沢の場合はドラマ内でも多用されていた『片道切符の島流し』と云う言葉は一切出てきていません。
原作では明確に『単なる異動であり処分ではない』と云う言葉が交わされていることより、処分のための島流しでないことがうかがえます。
大和田常務の不正案件で徹底的に追い詰めた半沢のやり方を批判する旧東京第一派からの不必要なバッシングなどを避けるために出向という形でほとぼりが冷めるまで退避させたのでした。
その証のひとつは出向先の東京セントラルでの役職が次長から部長に上げられていることがあります。
<中野頭取の本当の意向・黒幕説のまとめ>
中野頭取は半沢直樹を高く評価しているからこそ難しい仕事を次々に任せます。
半沢自身も自分の親のことがあり強い出世欲がありますが、頭取の中野も彼の将来性に大きな期待をよせています。
大和田常務の不正暴露後の処分では、頭取の半沢直樹を潰したくないと云う想いとより多くの経験を積ませたいと云う想いが重なって、東京セントラル出向の辞令をだしました。
なのでここまで銀行のこと、お客様のことを第一に考える中野渡頭取は黒幕であるとは考えにくく、この説はほぼほぼないと言えると思います。
そんな中野頭取の想いを感じ取った半沢直樹がますます活躍するのが楽しみですね!?
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