2019年のNHK大河ドラマは『いだてん』です。
“いだてん(韋駄天)”は仏法の守護神で仏舎利を盗んだものを追いかけて取り返したほど走るのが早い神とされます。
この事から足の速い人のたとえとして用いられる様になっています。
今回はいだてん第8話のあらすじを紹介します。
いだてん8話のあらすじネタバレ>
四三は千八百円と云う大金を持って上京してきた長兄の実次を寄宿舎の食堂に招き入れ、どうやって金を工面したのかを尋ねた。
実次はスヤとともにスヤの婚約者の池部重行に事情を話したと言います。
オリンピックはアマチュアの競技会なので国からの遠征費がでないが、弟は真剣にマラソンに打ち込んでおり田畑を売ってでもストックホルムに行かせてやりたいと熱弁しました。
そこに現れた重行の母である幾江が実次に意外な提案をします。
それは池部家が金栗家から千八百円で買上げた田畑をただで金栗家に貸すと云うものでした。
そうすれば金栗家は今まで通りの生活ができた上に千八百円を手にすることが出来ます。
驚きながら頭を下げる実次に幾江はスヤの頼みなら力にならなければと説明したと言います。
実次は、そうして工面した千八百円と池部家と春野医師や玉名中学校の校長からの餞別を持って上京してきたのです。
そこに野口、橋本、徳三宝、福田源蔵ら四人が割って入ってきます。
彼らは四三の後援会をつくり全国の師範学校に遠征費の寄付を募っていて千五百円もの金を集めていました。
どうしようかと福田に問われた実次は、田畑を売って工面した金なので持って帰るわけにはいかないと答えます。
福田たちも、誰がいくら出したかも分からないから返しようがないと言います。
双方とも返すに返せない金をどうするか思案した結果、実次が工面した金の中より三百円だけを雑費として寄付してもらうことで落ち着きます。
これで最大の問題であった遠征費費用が解決し、四三に対して寄宿舎の面々から拍手喝采がおこりました。
「ありがとうございます‼精一杯走ってきます‼」
翌日、四三と美川は実次を浅草に案内します。
実次は、凌雲閣の展望台で景色を見ながら八千二百キロメートル彼方の異国へ片道20日もかけていく不安を口にする四三を叱り飛ばし元気づけました。
スヤの結納
美川と別れてふたりになると四三は実次に池部家の事を尋ねます。
実次は春野医師の娘さんのスヤの嫁ぎ先である事、スヤからくれぐれもよろしくと言われている事、実次が熊本に戻ったら祝言に向かう事を話します。
ふたりが浅草の停車場に着くと、実次はそれ以上の見送りは不要と言って、市電に乗り込んでいきます。
四三のストックホルムへの出発を間近に控えて播磨屋の辛作は改良版の足袋を5足作ってくれていました。
しかも辛作はユニフォームまで用意してくれていたのです。
四三は、いつもぶっきらぼうな辛作の優しさでに触れ喜びを噛みしめるのでした。
出発を2日後に控え寄宿舎で四三の壮行会が催されている頃、三島家ではオリンピックに出るなら親子の縁を切るとまで言っていた弥彦の母親である和歌子と話がついていないことをシマが心配しますが弥彦は放っておきます。
同じころ、四三は壮行会の締めくくりの挨拶をしていました。
そのときに誰かが四三が音痴なのを知りながら歌えと叫びます。
ところが四三は音痴を克服するようにとスヤから教わった歌を披露したのです。
くしくもこの日はスヤの嫁入りの日でした。
1912年(明治45年)5月15日、四三は背広を着て出発を見送る人で黒山の人だかりで溢れる新橋駅に大行列をなして徒歩で向かいます。
やがて大森監督と安仁子夫人、治五郎も駅に到着します。
最後に弥彦が三島家の高級車で現れると女性たちの歓声があがります。
人々は駅のホームまで詰めかけて出発する四三たちの為に日の丸を振り万歳をしていました。
「お待ちください‼ 道を開けてください‼」と道をかき分けるシマの声がします。
驚いた弥彦が列車の窓から顔を出すと、シマの後から弥太郎と杖をついた和歌子の姿を見つけます。
弥太郎は弥彦に母親への挨拶を促します。
「母上、弥彦は精一杯、戦ってきます‼」
「当り前じゃ、お万さんは三島家の誇りなんじゃから」
そして和歌子は窓越しに日章旗を手縫いでつけた純白のユニフォームが入った風呂敷包みを手渡します。
その後、四三と弥彦は車内で記者たちの取材を受けます。
余裕綽々の態度で対応する弥彦とは対照的に四三は緊張で固くなり記者たちの問いかけに対し、「はい」しか言えませんでした。
取材のあとで、四三は野口と橋本と可児に姿を列車内に見つけて喜びます。
彼らは新宿では人が多すぎてちゃんと見送れなかったので思わず乗り込んだと言うのでした。
しかし、ふと治五郎の姿が見えないことに四三は気付きます。
野口たちの見送りを喜んだ四三でしたが、治五郎の姿が見えないことに気付きます。
「嘉納先生は、どこに乗っておられますか?」
「乗ってないよ」
可児の言葉に四三はびっくりします。
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