2019年のNHK大河ドラマは『いだてん』です。
“いだてん(韋駄天)”は仏法の守護神で仏舎利を盗んだものを追いかけて取り返したほど走るのが早い神とされます。
この事から足の速い人のたとえとして用いられる様になっています。
今回は第10話のあらすじを紹介します。
<いだてん10話あらすじ>
ストックホルムに着いた翌日に四三はスウェーデン人ガイドとマラソンコースの下見をします。
その後は、弥彦とスタジアムで現地記者の取材を受けます。
日本人選手に対する注目度は日露戦争の影響もあって四三たちの想像をはるかに超えていました。
そばでは日本と同じでオリンピック初参加のポーランド代表の選手も取材を受けており、意気込みを語っていました。
この日、四三は未だに姿を見せない治五郎に向け近況とレースに向かっての意気込みをしたためた手紙をかきます。
北欧の白夜は四三さんたちを睡眠不足気味にしますが、翌日からトレーニングを始めます。
四三は坂道を中心に4里ほどを繰り返し走る練習をしますが、他国はひとつの競技に複数の選手が指摘し合いながら練習しているのを見て孤独感と羨ましさを味わうのでした。
さらに、西洋の選手の体格の良さには劣等感を覚えざるをえませんでした。
ホテルの戻った四三は、マラソンに加えて1万メートルにエントリーしてはどうかと、大森夫妻から提案を受けます。
弥彦からもマラソンの予行演習にもなると推され四三は承諾するのでした。
彦蔵の咳はストックホルムについてからも続いていて、この日の練習にも出られなかったことを弥彦に詫びます。
翌日以降も大森の体調は回復しなかった為、弥彦は安仁子から手渡された練習メニューに従ってひとりで練習するしかありませんでした。
しかし、マラソンは大森の専門外であった為、四三は練習メニューさえ組んでもらえず、独自練習するしかありません。
ある日、ポーランド選手のラザロは四三が履いている足袋に興味をもって声をかけてきます。
四三はラザロに足袋は日本の大工が履くものだと説明すると、自分も大工だとラザロは言います。
親近感を覚えた四三はラザロにお予備の足袋をプレゼントしました。
世界記録をだした四三の足袋は他国の選手たちの興味をひいており、四三は質問責めと足袋をせがまれるので、辛作に電報で至急追加の足袋を送って欲しいと頼んだのでした。
6月15日、四三は治五郎に手紙をかきます。
練習が始まって12日目になってとうとう誰も部屋から出て来なくなってしまった。
この大会は日本人にとって最初で最後のオリンピックになると絶望的な状況を伝えたのでした。
弥彦は孤独な練習の中で西洋人とのスピードの差を思い知らされ自信喪失していました。
練習に来ない弥彦を心配して四三が部屋を訪れるとそこに焦燥しきった姿をみます。
さらに世界記録をもつ日本人として四三だけが注目度される事も弥彦を苦しめていました。
一方、大森を尋ねると彦蔵はげっそりとげっそりして咳き込んでいました。
部屋に戻る途中で開いていたドアから窓枠に足をかけている弥彦の姿をみつけた四三は必至に引き戻します。
「我らの一歩は日本人の一歩ばい‼なあ三島さん、早かろうが遅かろうが、我らの一歩には、意味があるったい‼」
この事件以来、四三は弥彦の練習にも付き合う様になり、ふたりで大森のメモを頼りに試行錯誤を続けます。
そうする内に弥彦は本来の痛快男子を取り戻し新しいスパイクを買う等、練習に励み始めたのでした。
その頃には大森も少し復調しグランドに出て来られる様になります。
6月23日、夏至を迎えたストックホルムは夜がまったくなります。
この季節にスウェーデンでは『夏至祭』を楽しみ、ホテルでも人々は踊りあかします。
ある夜、耐えきれなくなった四三と弥彦ははテルの食堂に向かいます。
ふたりは静かにして欲しいと頼むつもりが宴に巻き込まれ歌わされてしまいます。
ふたりが歌い終えた一瞬の静寂のなかで誰かの拍手が響きます。
人垣が割れて姿を現したのは治五郎でした。
治五郎は大歓迎を受けたものと勘違いして上機嫌になっていました。
そのあと、治五郎は自分の部屋に四三、弥彦、大森夫妻、内田公使を呼びます。
四三には清さんから預かってきた足袋を、大森には製本された”オリンピック式陸上運動競技法”を渡します。
内田は開会式のプログラムを持参していて、日本はイタリアの次の入場になることを知らされます。
内田からプラカードの国名表記について問い合わせを受けている事を知らされ、大森は国際大会なので『JAPAN』で良いだろうと言い、治五郎もこれに同意します。
しかし、四三はイギリス人がつけた名前でなく、『日本』でなければ自分は出ないと譲らない。
東洋の日本が国際大会に参加することを世界の人達に知らしめるためには読めなきゃ意味がないと大森が主張します。
安仁子も弥彦も加わって4人はもめます。
その様子をみていた治五郎は、ようやくそこに漂う不穏な空気を感じ取ります。
オリンピック開催は1週間後に迫っていました。
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