NHK連続テレビ小説101作目は、信楽を舞台にした女性陶芸家川原喜美子の半生を描いたドラマ『スカーレット』です。
このドラマ令和元年9月30日(月)から放送開始されました。
今回は12月13日(金)と14日(土)に放送予定の第11週65話66話について紹介します。
<前回のあらすじ>
常治は自分とマツの駆け落ちのことを百合子に知られて失墜した自分の立場を回復しようとしたのです。
そして、八郎の家族のことや兄弟姉妹のことなどをいろいろ訊きはじめます。
そしてひととおり訊きだすと常治はおもむろに自分の考えを話し始めたのでした。
「十代田さん、、、俺はマツに苦労ばっかりかけてきた。どこの馬の骨とも分からんヤツに娘はやれんと言われて駆け落ち同然に飛び出してきたんだ、、、好きだったら幸せにできると思っていた、、、でも現実は商売に失敗して信楽にも逃げるようにして来ていて、このありさまなんだ、、、わかるか?」
しかし、八郎には常治が何を言おうとしているのかがわかりません。
すると常治がまた話を始めました。
「喜美子から聞きました。いつか陶芸家になりたいと夢を持ってると、、、そんなもの必要ですか?約束して下さい、、、喜美子と一緒になりたいと言うなら、そんな夢は言わないと、、、二度と言わないと約束して欲しい!」
八郎は常治が言わんとしていることをじっくりと考えていました。
「分かりました…。丸熊陶業を辞めるようなことはしません」
常治は八郎のその言葉を聞いて返します。
「分かってくれたかぁ、、、男は家族を守ることが一番だから、、、働く片手間に好きな事をしたら良いと思う、、、」
しかし、八郎は常治の話を聞きながらただ頷く事しかできませんでした。
<スカーレット11週65話66話のあらすじ>
常治が言う事を八郎はうまくかわしながら話をしていますが、本質的なところは一切の妥協はしたくありませんでした。
そんなふたりのやり取りを聞いていた喜美子は常治に対して徐々に怒りに似た感情が沸いてきたのでした。
「お父ちゃん!ものづくりはそんな片手間でできるほど甘いものじゃないんです、、、
この人は優しくて誠実だからお父ちゃんにそんな言われ方したら分かりましたと言うに決まってます!
分かりました、、、わたしがこの人を支えます!
この人が一人前の陶芸家になってちゃんと食べていけるようになるまで、わたしが働いて支えます!」
それを聞いた常治は頭に血がのぼって怒り始めます。
「何をいってるんだ!?」
いつもの様にちゃぶ台をひっくり返そうとする常治でしたが、八郎と喜美子でそれを抑えつけたのでした。
そして、今度はやけになって怒鳴り始めたのでした。
「仕事帰りに酒を呑むことしかできない俺には理解できない、、、
どうぞ勝手に陶芸家を目指してください、、、
どうぞ好きな夢をみてください、、、」
すると喜美子も負けてはいません。
「そう言ってくれるなら、好きなようにさせてもらいます!」
常治は自分が思っていることを尽く喜美子に反論されて面白くありませんでした。
「ふん!」
そう言って飲み屋に酒を呑みに出かけようとした時、驚いたことにマツが口を開いたのでした。
「ワクワクしてたんですよ!?
あなたと駆け落ち同然で飛び出したとき、、、わたしはワクワクしていましたよ!
この先には、どんなことが待っているんだろうと夢もたくさんみましたよ、、、
そんな夢が叶わなくても、、、わたしは一度もあなたとの人生を失敗だったと思った事はなかったですよ!?」
それを聞いた常治は何も言えなくなってしまい、部屋の中は異常な静けさに包まれて時計が時間を刻む音だけがコチコチと響いていました。
「もういい、、、もういい、、、」
しばしの静寂を破って八郎が自分の先輩の話をしはじめました。
「僕には、8歳年上の山田龍之介という学校先輩がいました、、、
彼はは『陶芸展』と云う全国の陶芸作家の発掘と育成を目的とするコンクールに入選しました。
その結果、陶芸家としての道が開かれ、ひとつの小さな湯呑が五万円で売れるようになっているんです、、、」
常治が湯呑みひとつが五万円で売れる事に驚きます。
八郎はその理由を語り始めたのでした。
「その理由は、、、それだけ心が動いたからです、、、
魂が込められた作品は人の心を動かすんです!
誰かの心を支えたり癒やしたり励ましたりできる、僕はそういう作品を創りたい、、、
僕は、陶芸展に出品して賞をとります。陶芸家になります!
さっきの話は見合わせてください、、、」
マツの話で自分の進むべき道が見えた八郎は、敢えて夢をみたいと常治に伝え、喜美子と結婚させて欲しいと頼むのでした。
すると、常治は売り言葉に買い言葉の様に言い捨てたのでした。
「とれるものなら賞をとってみろ!賞がとれたら受賞祝いと結婚祝いを一緒にしてやるよ!」
このやりとりで、八郎が『陶芸展』で賞を取る事ができれば、喜美子との結婚を許すことになったのでした。
さっそく翌日から、八郎は『陶芸展』に出品する作品として大鉢作りを本腰を入れて作陶を始めました。
喜美子は八郎の傍で粘土をこねる作業を身体に覚え込ませようとしながら、八郎の様子を見守っていたのでした。
その年の瀬になって、やっと八郎の作品が焼きあがりました。
その大鉢を社長の敏春にみせる八郎。
しかし、出来上がったばかりの作品をじっくり眺めた敏春は緊張気味の八郎に駄目出しをしたのでした。
「何を焦っているんだ?自分の思った通りの色が出せているのか?
確かに、綺麗に焼けているけれど、、、ただそれだけでしかない、、、
何も価値を見出せない、、、
それは自分が一番わかっているのではないのか?」
八郎は敏春の言う通りだと自分を省みます。
常治からの喜美子との結婚の条件のことばかりが頭にあり、賞をとることばかりを考えていたのでした。
それからと云うもの、八郎は数日間に渡って悩み続けました。
その間、喜美子が作ったおむすびもほとんど手を付けない状態が続き、徐々に頬もこけてしまったのでした。
八郎のそんな様子をみて心配した喜美子は、たまには気分展開も必要だと大野雑貨店から鞍替えした喫茶店にコーヒーを飲みに行こうと誘うのでした。
<65話66話の感想>
常治の心変わりは、周囲の圧力みたいなものを感じたのでしょうね!?
自分の言ったことを正当化しつつ孤立しないように軟着陸する方法を模索しながら話していたようにも思えます。
そんな状況で八郎が先輩の話をしたのは結婚の条件を意図しての事だったのでしょうか?
でも、条件付きちは言え結婚の道筋が見えたことは喜ばしいことです。
さっそく作品作りに取り組む八郎でしたが、心の内を敏春に見透かされてしまいましたね!?
八郎は思うような作品を作り直すことができるのでしょうか?
11週全体のネタバレは↓
スカーレット ネタバレ 11週【常治は断固八郎認めず!結婚への条件とは!
スカーレット ネタバレ 12週13週あらすじモデルから八郎と結婚!愛人と不倫か
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