NHK連続テレビ小説の82作目”ゲゲゲの女房”は、漫画家の水木しげるさんの妻の武良布枝さんの自伝「ゲゲゲの女房」を原案にドラマ化されたものです。
今回は、2010年7月23日と24日に放送された101話102話について紹介します。
<前回のあらすじ>
昭和41年6月に水木プロダクションが旗揚げとなりました。
茂は喜びながら看板が出来たと茂は掲げます。
それをみて布美枝もおもわず驚き感激したのでした。
しばらくして、布美枝はその看板に何か見覚えがあるのを感じて茂に尋ねます。
ニヤリとしながら茂がひっくりかえした看板の裏には何と『少年戦記の会』の文字が書かれていたのでした。
それは懐かしくもひどい目にあった思い出だったのです。
茂はプロダクションの発足記念パーティで集まった多くの関係者に囲まれていました。
そんな会場に戌井もお祝いに駆け付けてくれたのでした。
しかし、成功の階段を着実に駆け上がっていく茂の姿をみて、戌井は一抹の淋しさのようなものを感じるのでした。
そんな戌井は、パーティを抜け出して外でひとり座って酒を飲んでいました。
それに気付いた布美枝は戌井に話しかけます。
昔の苦労話を思い出して談笑するふたり。
ふと、布美枝はしんみりお祭りみたいな騒ぎがいつまで続くのかと話はじめたのでした。
それは布美枝が抱いていた不安で、初めて誰かに話した内容だったのです。
そしてさらに、ずいぶん無理をして一生懸命に頑張っている茂にこんな事をいったらいけないと言葉を続ける布美枝。
それはまるで自分に言い聞かせているようにも聞こえました。
すると戌井は茂がもっともっと大きくなると布美枝を元気づけるように言います。
布美枝は、苦しいときを共に歩いてきた戌井が、パーティ会場から離れて外でひとり酒を呑んでいるのが少し寂しげに思えたのでした。
<101話102話のあらすじ>
こうして水木プロダクションは本格的に始動しました。
本格的に始動した水木プロダクションでしたがなんせ、狭い古民家にアシスタント3名+経理1名+布美枝と藍子。
しかし、狭い古民家にアシスタント3名と経理と茂と布美枝と藍子に加え、原稿をとりにくる出版関係者で蒸し風呂状態です。
さらない、電話が鳴り続けて生活騒音も絶えなくて、仕事に集中できる環境ではありませんでした。
「狭い!暑い!うるさい!」
そんな環境で、茂はイライラして切れますがどうしようもない事だったのです。
堪りかねた茂は遂に改築する決意をし、それを布美枝に話します。
「改築するお金の余裕はないですよ、、、」
布美枝は反対しますが、いったん言い出したら誰も止める事ができない茂です。
そして、布美枝の心配をよそに改築はどんどん進められます。
そしてついに狭かった古民家がすっかり様変わりして広い居住空間ができあがったのでした。
「すごい立派な空間になりましたね、、、」
感心する布美枝ですが、何故かかえって落ち着けなかったのです。
お化け屋敷のような古民家が立派な門構えの”水木プロダクション”に生まれ変わったのでした。
逆境に耐え波乱万丈な人生を生きてきた個性豊かな面々は、引き続き新しい環境でも仕事に取り組んだのです。
そんなある日、徹夜での作業になりそうだと云う時に茂は布美枝に我儘を言い始めます。
「夜食を頼む!出前じゃなくて手作り餃子が食べたい、、、」
さっそく、身重の布美枝は買い出しに出掛けますが、何しろ人数が多いので大変で、両手いっぱいに買い物袋を下げても持ち切れません。
その姿を見かねた乾物屋の女将が布美枝に言います。
「あとで、うちの主人に届けさせますよ、、、」
そんな毎日の中で、布美枝は臨月が近づいたときには自分ひとりでは無理だと考えますが、あてが外れてひとり悩むのでした。
ミヤコは布美枝からの手紙に順調な様子ばかりがつづられているのに不安を抱きます。
そして東京にいって布美枝を手伝うと言い出したのでした。
しかし、源次郎は役に立たないとそれを止めます。
菅井のひどさは仕事以前で、原稿にコーヒーをこぼしたり、配達の用事もできなかったりでした。
経理の佐知子はそんな菅井に同じ給料を渡すことに異議を唱えます。
それに対して、菅井の良さは単純作業を長く続けることができることだと言う茂でした。
小峰は菅井の観察力の鋭さを認めていましたが、マンガを描かなくても生きていけると言うのでした。
そんな時に倉田が辞める事を決め出ていこうとした時に、布美枝の妹のいずみが水木プロダクションを探しているのに出会います。
「あなたが倉田さんなのね!?」
そこに置手紙を見て追いかけてきた布美枝がやってきます。
久し振りの再開をはたす布美枝といずみ。
源次郎はミヤコの代わりにいずみを東京によこして手伝わせようとしたのです。
そして辞職の決意が一瞬で消え失せた倉田は、何事もなかったように戻って作業を再開したのでした。
さっそくお茶を配りながらみんなに挨拶をしたいずみだったのでした。
一方、豊川は大都テレビに鬼太郎の打診をかけていましたが、話は全く進みませんでした。
テレビプロデューサーは頑張っても無駄になると豊川に伝えますが諦めませんでした。
「水木マンガはテレビと相性があえば大きな利益を生みだす!」
豊川はそう言って説得を続けたのでした。
しかし、豊川もこのままでは埒があかないと考えます。
そこで考えたのは、馴染みやすい作品で成果をだしてから”鬼太郎”を出す方針だったのです。
<101話102話の感想>
狭い古民家で始めた水木プロダクションは、とても仕事ができる環境ではなかったみたいですね!?
でも、茂はお金がないのにリノベーションしてしまって本当に大丈夫なのでしょうか?
そして、問題の菅井は自分の存在価値を見出せるのかが心配です。
いずみと出会った瞬間に抱いていた辞意が消し飛んだ倉田はどうするつもりなんでしょうね!?
茂の作品をテレビ映像化しようとしている豊川の目論見は果たして上手く行くのでしょうか?
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